司法書士 大津法務コンサルティングへの
ご相談で、最も多い相続トラブルの事例は、
親の面倒を見ると言っていた兄弟が、
きちんと親の面倒をみていない
というものです。
たとえば、父親が亡くなり、
母親が一人暮らしになるため、
長男が、母親と
同居することになりました。
長男は、母の生活費等が
必要になるため、
父の遺産の全額、もしくは
他の兄弟よりも、多くもらいたいという
主張をされることが
よくあります。
他の兄弟は、
母の面倒を見てもらうのだから
反対しづらく、
長男の言う通り
遺産分割協議書に、
実印を押してしまいます。
ところが、10年~20年経過すると
長男が、きちんと母の面倒を見ていない
ということが判明することがあります。
話し合い(遺産分割協議)では、
母の面倒を見ることが条件になっていましたが、
書面には、その内容が記載されておらず、
今さら、どうすることもできない
となってしまいます。
条件を付けて、遺産分割協議をする場合は、
きちんとその内容を、協議書に
盛り込むことが大切です。
また、一度、協議書に実印を押印してしまうと
協議内容を、後から、変更することは
ほぼ不可能となりますので、
慎重に対応されることをお勧めします。
「この遺産分割協議の内容で問題ないのかな?」
「本当に実印を押していいのかな?」
と迷われることがありましたら、
早めに専門家に相談されることを
お勧めします。
大津法務コンサルティング
司法書士 横田 聡