【Tips】妨害排除請求権による古い抵当権の抹消

不動産登記


裁判手続きによる、休眠担保権の抹消登記請求

休眠担保権とは



明治から昭和初期にかけて



設定された担保権(抵当権や根抵当権)で



完済されているかどうかや



債務者や抵当権者などの



生死が不明のまま



放置されているものをいう





抵当権者が個人で



債権額が少額であるものが多い




一般的には




抵当権は



その抵当権設定の原因となった



債権(お金を貸したなど)があり



その債権が



返済などによって



消滅した後に



抵当権抹消登記手続を



するのが一般的だ




しかしながら



休眠担保権に上記を適用しようとすると



抵当権者の相続人全員を調査する必要があり



抵当権設定年月日が



古ければ古いほど



当事者が増え



時間と費用が膨大になる




所有権に基づく妨害排除請求権




上記とは異なる解決方法として



抵当権が設定されている土地や建物の所有者が



所有権を有することを根拠とし





その所有権を妨害している



抵当権を排除することを



裁判所に認めてもらう



という方法がある





被告を登記簿上の抵当権者とし



被告の住居所の調査をした上で



裁判所には



公示送達の申し出をする





公示送達が認められれば



おそらく被告は不出頭となるため



原告の全面勝訴となる





抹消登記手続をせよ



という判決が出されれば



無事



休眠担保権の抹消登記ができる




ただし



判決主文に登記原因日付が記載されていない場合は




判決確定日に消滅したとして登記せざるを得ない




そうすると




その日までは抵当権が存在していたことになるため





抵当権の相続による移転登記が必要になる




抵当権設定から50年以上経っていれば




相続人は100人近くになっていても不思議ではない




そうすると戸籍の収集だけで膨大な時間と費用がかかる





休眠担保権の抹消方法はいくつかあるため




それらを比較して




時間と費用のかからない方法を選択すべきだと考えている





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